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ノマド・フリーランス
2015.09.11.Fri
先日、米人材派遣大手ケリーサービスの調査で米国の労働者の31%は自分自身を「フリーランス」と認識していることが分かったそうです。
31%ということは、およそ3人に1人の割合です。アメリカでは労働者の3分の1がフリーランスという働き方を選んでいる訳ですね。
ここまでフリーランスという働き方が普及して来たのには様々な背景があると思いますが、フリーランスが今選ばれている理由は何なのでしょうか。
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今回の調査で注目すべき点は、項目が経済的な状況を理由にフリーランスを選んでいる人(選ばざるを得ないと言う方が正しいかもしれません)の割合。
その割合は、たったの10%。
これは同社が前回、同様の調査を行った2011年に約50%にも登った数値からみると大幅に減少しています。
更にフリーランスと自覚する人の多くは、1人の上司に縛られることを好まずに、自ら進んでフリーランスの道を選んでいるとのこと。
アメリカにおけるフリーランスという働き方が、ある一定の地位を確立していることを裏付けるような内容でした。
独立して契約を結ぶのか、中小企業を営むのかといった違いはあるものの、労働者の31%は自分自身を1人の雇用主からだけ収入を得る「伝統的な労働者」とは見なしていないという現状が見て取れます。
また、調査によるとフリーランスを選んでいる人は伝統的な労働者よりも、仕事に対する満足度をはじめ、ワークライフバランスやスキル向上、キャリアの積み方などに対する満足度も高いという結果が出ているそうです。
更に、ITや金融、エンジニアリング、教育といった分野を始め、フリーランスとして働く人はあらゆる業種に広がってきているとの内容もありました。
先の調査は米国のものでしたが、比較すると日本はまだまだ米国の状況には至っていません。
雇用やワークスタイルについて、米国よりも保守的でルールとしても厳しい部分があるのが日本の特徴でもありますので、フリーランスというワークススタイルは今後も少しずつ普及して行くに留まるのではないかと思います。
フリーランスという働き方をしたいという人もいるものの、どうしても安定性や保証といった部分は、企業との雇用関係にある労働者と比較すると弱くなってしまうため、二の足を踏んでいる人も多いのではないでしょうか。
とは言え、規制や文化的習慣を横目に、フリーランスの方をサポートするサービスが勃興して来ているのは普及には追い風です。
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスも知名度が上がっています。
個人で仕事をする際の一番の難しさは顧客の獲得ですが、これらのクラウドソーシングサービスのおかげで、個人でも新規の顧客獲得をできる可能性が増えました。
結果として、フリーランスという就業形態だけで生計を立てる人も徐々に増えているので、今後もっとフリーランスをサポートできるような枠組みが出来てくることを期待したいですね。
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