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パラレルキャリア
2016.03.09.Wed
「これからのキャリアを考えると、あまり転職回数を増やさない方が良い」
「1社に長く勤めている経歴の方が企業からの評価は高い」
転職活動をサポートするキャリアコンサルタントに相談に乗ってもらったことのある人は、このようなコメントを貰ったことがあるのではないでしょうか。
けれども、これからの世の中においては、それらのコメントは正しくなくなるかもしれません。
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3月に入って、街中でリクルートスーツに身を包む若者を見にする機会が増えました。
有効求人倍率はここ20年程で最高値を記録し、企業の雇用意欲の高さと労働者の売り手市場ぶりが話題となっています。
採用市場が活況を見せている昨今、その流れに合わせるように働き方も変わりつつあります。
日本は戦後の高成長と引き換えに、現代では長時間労働が常態化し、心身ともに疲労する人が続出している状態です。
日本の自殺率は世界トップクラスという不名誉なデータに代表されるように、日本を牽引してきた勤勉な働き方が残した代償は大きなものと言えるでしょう。
これまでは、朝から晩まで8時間の定時勤務をこなす(多くの企業では、そこから残業がある)というワークスタイルが一般的でしたが、最近では少しずつ変化が出てきています。
フレックスタイム制度やエクストリーム出社など、時間をコントロールする働き方が増えてきました。在宅勤務やリモートワークなど、場所の自由度も同様です。
そして、変化は更に進みつつあります。時間や場所だけではなく、仕事の「数」についても自由に考える企業・人が増えてきています。
副業・複業、そしてパラレルキャリアなど、個人は一つの仕事に一心不乱に精を出すべきという一昔前の理論は、段々と崩れかけてきています。
これは決められた流れに沿っていれば価値が生まれ、仕事になっていた時代の終焉を象徴しています。
現在は、不確実なものに挑戦しながら、誰も知らないような新しい価値を生み出していくことが求められているのです。
そうなると、キャリアや経歴についての考え方も前提を変えなければならないでしょう。
冒頭で述べたように、これまでは「キレイな履歴書」、つまりは転職回数が少なく、仕事の掛け持ちなどせずに、一つの仕事に没頭する人が高く評価される傾向があったように思います。
けれども、新しい価値を創っていくためには、決められた範囲で決められた行動をしていくことだけでは不十分です。
所属する会社以外での、課外活動や趣味、特技など、一見仕事に繋がらないような経験やスキルが価値を生むかもしれません。故スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学でのスピーチのように、点と点が線になっていくという価値創造のプロセスが一人ひとりにとって大切になっていくのではないでしょうか。
そう考えると、一見正直で誠実に見えるようなキレイな経歴は、今後どんどん価値を落としていくように思います。見せかけのキレイさを追求して、新しいことに挑戦することをためらったり、現在の仕事を嫌々続けることを「美徳」と言う人は減っていくでしょう。
自分の視野を広くもって、「やりたいことはやってみる」位のスタンスで、好きなものや興味・関心のあることに触れながら、自分の枠組みを広げていきましょう。
色々なことに挑戦して、書ききれないくらいの経歴になる方が、結果としてまだ見ぬ価値を生む近道かもしれません。
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