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「絶対無理だと言われても、自分で考えて挑戦する道を選びたかった」― 木村 悠:商社マンボクサーが辿りついた世界王者への道 ―【3/4】

ある時はプロボクサー、またある時はビジネスパーソンという2足のわらじ生活を続けてきた木村さん。

前回記事でも触れた彼のスケジュール管理方法は「時間が無い」と叫んでいるサラリーマンの方には、大いに参考になったのではないでしょうか。

今回は、木村さんがプロボクサーと商社マンを両立してみて分かった成果、そして両立するために大切にしていたことに迫ります。

【前回の記事はこちら】
木村 悠:商社マンボクサーが辿りついた世界王者への道 ―【2/4】

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ビジネスの場で培ったセルフマネジメントがボクシングで活きてくる

ーー現職の会社は木村さんと初めて会った時に、両立に反対していなかったのですか?

ありがたいことに「厳しいけど出来るならやってみれば」と言ってもらえました。背中を押してもらえて、二足のわらじ生活がスタートしました。自分のスタイルを理解してくれたからこそ、会社にも結果で恩返ししようと最初は死にものぐるいでしたね。

ーー現在の商社で働く経験がボクサーとしてのキャリアに活きた部分はありますか?

ものすごく大きいです。特に精神的な面が大きいですね。お客さんあっての仕事という基本的な意識が染み付いたのは仕事のおかげです。納期が遅れたり不良が発生したらプロジェクト全体の遅延につながって、お客様に迷惑と下手をすると損害賠償につながる可能性がある。

仕事をプロフェッショナルに頑張るということを学びましたね。準備をきちんとすること、仕事の納期管理のノウハウを同じ様に自分の体調管理やスケジュール管理に活かせる。試合にどのようにして向き合っていけば良いか。仕事で学んだPDCAサイクルをボクシングでも同じ様に改善に役立てていきましたね。

ーー反対にボクシングの経験が商社の業務に活きたことは?

ボクシングのスパーリングで良かったこと、悪かったことを分析して次への準備や予定を立てる。これは仕事にも活きるし、どんな逆境においても勝機を見出す手だてを探すことはボクシングも仕事も変わりません。

また、ボクシングは徹底した自己管理が求められるスポーツですが、ボクシングと仕事の日々のスケジュールを守って行動することで、体調や頭の切り替えもスッキリできました。強制的に規則正しい生活を過ごすことのメリットですね。スケジュールを合わせないと行けませんでした。


商社マンとボクサーを複業するのは「違う自分」になれるから

ーー両立のポイントってどこにあったと思いますか?それと、そこまで厳しい自己管理をする生活から逃げたくならなかったですか?

仕事もボクシングもその他のことも、良い時もあれば良くないことが起こるタイミングもある。何か物事が上手くいかない時は、自分の心が喜ぶことを優先して行動してあげる。僕は読書や旅行が好きなんですが、プライベートには仕事のことを考えない状況を意識的につくりましたね。

また、仰るように仕事とボクシングをやっているからこそ、できないことも沢山ありました。飲み会やイベントへの参加などはそうですよね。でも、ボクシングで結果を出すという「最も優先したいこと」があったので、そこが一番大事という視点は常に持つ様に自分に問いかけていました。

ーー「無理をしない」であったり、「やりたいことをする」というような自然体を保つことはやはり大事なんですね。2つを両立したことのメリットってありましたか?

意外と両方の仕事が一遍に上手く行かないってことは少ないんですよね。例えばボクシングが上手く行かない時に、商社マンとしての仕事でエネルギーや自信を取り戻したりする。言わば、「もう一人の自分になりきる」という感じでしょうか。

商社で働く自分とボクシングで頑張る木村悠がいる。同じ自分ではないんです。だからこそやれていたんだと思います。仕事とボクシングを両立してはいるんですが、自分の場合はボクシングのために仕事をしていたんです。優先順位をはっきり決めてできたことも良い影響が見出せた要因かもしれません。


「絶対に無理」を証明できた人なんて存在しない

ーー前例の無い道を進んでいった結果、木村さんが前例になりました。同じようなキャリアスタイルを歩む後輩も出てくるかもしれませんね。

自分が例になることが出来たので、これから同じ様な道を歩む人がでてきて欲しいですよね。

ただし、気をつけて欲しいのは「自分で決める」ことが何より大事ということ。

2つの仕事を同時にやることが良い訳でもなく、仕事を1本に集中することの方が優れていると言うことでも無い。

自分で考えて、自分の道を切り拓けということ。

僕だって最初はこのやり方だと「絶対にチャンピオンになれない」って沢山言われました。でも、他人の意見よりも自分の考えを大切にしてあげて欲しい。

ーー自分で考えて行動していくことは本当に大切だと感じます。最近の話に移らせてください。2015年11月に木村さんは「WBC世界ライトフライ級チャンピオン」に輝きました。世界を意識し始めたのはいつ頃ですか?

日本チャンピオンになった後に見えてきた感じですね。

仕事でもボクシングでも短期目標と長期目標ってありますよね?僕はまず、プロボクサーとしての挫折の後、まずは復帰戦を目指しました。その目標が叶った先に、日本ランカー、日本チャンピオンを目指すという短期目標を設定・達成していきました。もちろんその中での長期目標としては世界チャンピオンを目指していましたが、やってきたことは目の前の短期目標を地道にクリアしていくことでした。

いきなり世界チャンピオンだと目標とその時点の自分に差がありすぎてイメージできなかったり、あきらめてしまうので。最初は自分の手が届きそうな小さな目標をクリアする、そんな成功体験を重ねることを大切にしていきました。


ボクシングを通じて精神的にも強くなりたかった

ーープロボクサーとして結果が出てくる中で、よりボクシングに集中するために仕事を辞めるという選択肢は出てこなかったんですか?

その選択肢は無かったです。自分はボクシングと仕事を両立するスタイルで結果が出ていたので、それを変えることの方がリスキーに感じましたね。自分の中では仕事もボクシングの一部だったんですよね。極端な話ですが、仕事が無くなったらボクシング練習の一部が無くなってしまうような感覚です。

仕事もプライベートもジムもすべての経験が木村悠という人間をつくっていて、すべてが自分を鍛えるための練習でした。自分を鍛える場がリング上であるかどうかの違いです。

世界チャンピオンは目標でしたが、自分がボクシングに一番何を求めていたかというと「ボクシングを通じて自分を変えていって、精神的に強くなりたい」という原点だったので。チャンピオンは通過点です。

その原点の思いを達成するために仕事を辞めることが最適だとは思えなかったんですよね。

【次回の記事はこちら】
木村 悠:商社マンボクサーが辿りついた世界王者への道 ―【4/4】


Trigger運営事務局


メディア編集長である藤原ユウマを中心に、Trigger運営メンバーで記事を書いています。


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